ユーザシステム協調型共進化を用いた2次元コード装飾

2次元バーコードの一種であるQRコードは,物体や人間の認識・認証の目的に加えて,物理メディアからオンライン情報へのショートカットとして使用されている.しかし,世界的なQRコードの普及とともに,QRコードの視覚的誘因性が低下している.本研究では,モジュール(白黒セル)のパターンが与えられた画像に可能な限り類似するように,QRコードを符号化する方式を提案する.提案された方式は階層的アプローチをとる.ユーザとシステムによる協力進化(Cooperative Evolution by CEUS)を使用する上位層ソルバは,入力画像,すなわち,ターゲットを形成するための位置,姿勢,およびスケールを決定し,貪欲探索に基づく下層ソルバは,QRコードのモジュールパターンを制御する.提案方式により,QRコードの仕様を完全に満たしつつ,人間にとって視覚的意味を持つQRコードを作成することができる.

Makoto Kamizono, Kigo Shimomura, Masayuki Tajiri, Satoshi Ono: “Two-Dimensional Barcode Decoration Using Module-wise Non-systematic Coding and Cooperative Evolution by User and System”, Genetic and Evolutionary Computation Conference (GECCO) , pp.245-252 (2016).

Article written by S. Ono