進化計算を用いたエッシャー風タイリング図形デザイン

本研究では,入力図形に類似し,かつ,タイリング可能図形を生成する手法を提案する.タイリングとは,平面を隙間および重複が生じることなく充填させるように,有限種類の図形を連続的に敷き詰める行為,および,そのように図形を敷き詰めた平面のことをいう.M.C.Escherによるデザインが有名である.

先行研究において,行列計算を用いて解析的にタイリング可能図形を生成する手法が提案されているが,入力図形の形状の違いにより出力図形の形状が大きく変化する問題がある.本手法は,遺伝的アルゴリズムを用いて,入力点群およびタイリングパターンの選択を行うものである. 本手法を用いることで,先行研究の問題点を軽減し,より少ない試行錯誤の労力で,入力図形に類似するタイリング可能図形を設計できる.

Asuka Hisatomi, Hitomi Koba, Makoto Kamizono, Kazunori Mizuno, Satoshi Ono: “Escher-like Tiling Design Using Hierarchical Optimization”, Genetic and Evolutionary Computation Conference (GECCO) , companion, pp.89-90 (2017).

20170104_sattsun_texture

Article written by S. Ono