日本の農業を支える農家の方々にとって、作物の成長を見守ることは欠かせない日課ですが、その裏側では非常に地道で大変な作業が行われています 。それは、植物の健康状態を知るための「葉面積(ようめんせき)」の計測です 。
植物にとって葉っぱはエネルギーを作る「ソーラーパネル」のようなもので、その面積を測れば収穫時期や収穫量を予測できます 。しかし、これまでは人間が定規で測ったり葉を切り取ったりと、膨大な時間と体力が削られてきました 。この手作業への依存を解決するため、写真を撮るだけで瞬時に面積を測る研究が進められています 。
この研究では、IT技術を組み合わせて植物の姿をデジタル上に再現します 。
通常のカメラと違い、RGB-Dカメラは「色(RGB)」と「奥行き(Depth)」を同時に測ることができ、植物を立体として捉える「デジタル彫刻」のような役割を果たします 。
強い外光でデータに「穴」が空いてしまう場合でも、単眼深度推定というAI技術が色の濃淡から奥行きを予測し、欠けたデータを埋めてくれます 。
重なり合った葉っぱのデータを、密度クラスタリングによって「1枚目の葉」「2枚目」とグループ分けすることで、重なりがあっても正確な計算を可能にします 。
この研究の実用化により、スマホをかざすだけで作物の「今」と「未来」をデータで把握できるようになります 。経験や勘だけでなく、テクノロジーを相棒にすることで、農業はもっとスマートで自由なものに変わっていくはずです 。